政調副会長の辞表受理(2012年4月24日)

 松崎哲久代議士は、去る3月30日、政策調査会副会長および国土交通部門会議座長の辞表を提出していましたが、4月23日の党役員会で正式に受理されました。辞表提出から約3週間、後任が決定しないままの部門を支障なく運営するために協力してきましたが、24日、辻元清美政調副会長(元国土交通副大臣)が座長の後任に決定しました。

今、なぜ消費税増税に反対するか(第88回2012年4月6日)

 野田内閣は2012年3月30日に、消費税増税法案(正しくは「社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための消費税法等の一部を改正する等の法律案」)を閣議決定しました。松崎哲久代議士は3月14日から28日まで、8日にわたり約50時間をついやして行われた法案の事前審査に参加し、「反対」の意見表明をしましたが、唐突かつ強権的な決定に賛同することは出来ず、政策調査会副会長と国土交通部門会議座長の辞表を提出いたしました。

 4月6日現在、この辞表は前原政調会長の預かりとなっていて受理されてはいませんが、以下に、この間の思いについて松崎代議士自身の言葉で説明した記事を収録いたします。

1.民主党埼玉県連定期大会後の10区懇談会の冒頭挨拶(3月25日)

 まだ結論は出ていない3月25日に、さいたま市で開催された「民主党埼玉県連定期大会」の終了後に、約20人の埼玉10区党員の皆さんに集まっていただいた懇談会の際に発言したものです。

2.「プレス民主」号外埼玉10区版231号(4月1日付)

 30日の辞表提出後、選挙区である埼玉10区の支持者・市民・町民の皆さんあてに発行している号外版の1面に掲載したものです。

 

1.松崎代議士挨拶

(埼玉10区党員懇談会、3月25日)

 先程の定期大会は私が実行委員長を務めておりましたので、冒頭にご挨拶をさせて頂きました。私の思いは、その際に述べましたのと同じでありまして、今、民主党政権、及び民主党そのものが大変な危機にあると認識しております。

 消費税を増税する問題で、特にこの3月末の閣議決定予定が党内での大きな課題になっております。昨日(3月24日)の未明、金曜日の5時半から始めて土曜の1時までやっておりましたが、前の週も今週も3日ずつ、平均6時間やりましたので、既に30時間を超える議論をしております。明日月曜日の6時からもう一回入っていますので40時間以上の議論になりますが(3週目は2日で計8日、約50時間)、これがどう決着するのか今のところ未だ分かりません。

 さっきフロアーで消費税増税法案の景気弾力条項、すなわち経済情勢によって見直すための色々な指標を提言された女性の方がいらっしゃいましたけど、残念ながら今、党内の議論は、そもそも数値を書き込むかどうかという、景気弾力条項自体を認めるか認めないかという事を議論しているのです。基本的には実質成長率2%、名目3%という数字を書き込むべしと。達成できなければ、増税は停止、増税しないという主張をする者と、いやいやデフレであれ不景気であれ関係なく、決めたら消費税は上げるという政府やその代弁する者がせめぎ合いをしている状況です。

 ただし、これは新聞とかテレビで報じられているような、低レベルの対立をしているのではありません。残念ながらマスコミは、冒頭の前原さんの挨拶だけで退席してもらって後は議員間で議論をしておりますので、議論の中身は聞いていない。聞いてないから憶測で書く。憶測で書くと、政局やら選挙対策を考えてやっているだろうと思われてしまう。実際はそうではなくて、景気弾力条項を入れたらマーケットにどういう影響があるかとか、その時に名目は3で実質は2だけれども、名目の方が低く実質の方が高い状況が増税しても改善できるのか、等々(3週目は逆進性問題)を議論しています。

 経済の見通しについては内閣府の計量モデルというのがありまして、昔の経済企画庁がそのためのモデルを作ってやっていましたが、経企庁は橋本行政改革の際に廃止されて内閣府の中の一部局になってしまいました。それから迷走を始めるわけでして、結局、内閣府が独立した官庁でない為に政府の、或いは官邸の意向を非常に強く受ける。その結果として、小泉さんの時に竹中さんと組んで新自由主義の経済路線を遂行していくために、このモデルをいじって操作したといわれています。

 ですから、経企庁のモデルというのは、官庁エコノミスト、つまり旧経企庁には優秀なエコノミストが集まって、良いモデルを作っていたと思いますが、内閣府のモデルには問題がある。政府のプロパガンダに使えるようにと、実は先進経済国の、先進的な資本主義経済、自由主義経済の国である日本に発展途上経済型のモデルをあてはめようとしている。この内閣府のモデルを修正した方が良いのではないか、内閣府のモデルを変えた方が良いのではないかと主張する際に、例えば、景気の見通し、経済の見通しについては内閣府だけでなく三菱総研だとか、大和総研だとか、日本経済研究センター、或いは学者のグループの作成しているモデルも参考にして比べてみるべきと言ったのです。

 さらに、旧経企庁のエコノミスト達が今の内閣府の後輩達、自分たちの部下だった官僚達が小泉内閣時代に純粋な経済モデルを政治的なものに変えてしまったことに批判的で、その旧官庁エコノミスト達がデミオスという新しいモデルを作っておりまして、これが非常に良いと私達は思っていますが、内閣府モデルとデミオスの2つだけの比較をするのではなくて、他のモデルも全部出してもらって、その上でこの経済成長の問題を考えたらどうか、そういう提案をしている。

 それが最初の3日間、政府は内閣府モデル以外のモデルを議論の場に出すことを拒否しておりました。それを私が、「我々は野田内閣の与党なのだから内閣府の出しているデータを信用すれば良いと、こういう考え方じゃ駄目だ。今は医者だって病気のセカンドオピニオンを求めるようになっている」と発言して、4日目にようやく出してきて、データを比較しつつ議論が出来るようになりました。

 その結果、やはりおかしいとみんなが分かった。今、何より必要なことは成長戦略、経済を成長させることであって、成長させるためには何をしなくてはならないか、それを先ず考えようと意見が一致しました。前原政調会長の口からも「成長なくして増税なし」という言葉が出た。前原さんはもともと成長戦略論者ですし。

 この議論の中で私は、民主党ってこんなに人材がいるのかと改めて思ったのですが、民主党の1年生議員の中には役所はもちろん、日銀出身の人、都市銀行出身の人、証券会社出身の人、シンクタンク出身の人等がたくさんいまして、それが両方に分かれて議論をしている。これだけ人材がいるのに何故、民主党政権が駄目なのかというと、そういう人材を結局使っていない。政府として使う仕組みができていないからでしょう。

 そういうことをみんな、議論に参加している人達は分かってきていますが、それも大きな成果ではありますが、いずれにしても連日、6日間にわたり120人から160人くらいの議員が参加している。それだけの議員が参加をして議論していることを、今、新聞テレビは迷走しているとか、また決められない民主党と批判しますけれども、これは決めます。必ず決まるのは間違いない。

 3月30日までに増税という閣議決定をするのか、それはしないと決めるのか。いずれかに必ず決まるわけですから。まあ決めないということを決めれば、また決められないと新聞テレビは言うと思いますが。

 そうではなくて、景気にかかわらず2014年の4月1日から増税することが良いのかどうか。我々は消費税は必要な税であり、将来的には税率アップも仕方がないと認めています。しかし、過去の歴史において、景気の後退局面で増税をした例があるのか、成功した例があるのかと、こういう質問を政府に投げかけました。結果として無しです。一回だけ有るんですが、それは失敗したと結論づけられています。イギリスがVATというのを上げたら、景気が後退してしまった。これは失敗例。それから消費税では無くて増税ということで言えば、戦前の歴史の中で色々あります。失敗した例はいっぱいあります。

 大恐慌の不況から回復をする政策に各国が努力しましたが、一番成功したのが日本です。橋是清のことを教科書で読んで頂ければ、とにかく積極的に投資をしてその結果として経済が成長し増収が図られたと書いてあります。これは財務省の官僚もみんな読んでるはずなのに、今は景気の後退局面でも増税しか考えていない。

 我々は経済学にのっとり、市場に聞きながら、そして、歴史に学びながら民主党の中でそういう議論をしているのだということをせめて10区の皆さんにはご理解を頂きたいと思います。

 ただし、にもかかわらず、政府は増税法案の決定をしてしまうでしょう。実は、金曜日の段階で決まると私は思っておりましたが、決まりませんでした。何故決まらなかったかと言えば、その夜中の12時の時点で議論に参加していた議員は反対派の方が役員も含めた賛成派を10人ほど上回っていたから、結論を出せなかったのです。ということで明日の議論がどうなるか分かりませんし、明日は決まらないかもしれない。しかし明後日は決まるだろう、位の所まで来ております。

 私達の非常に熱心な議論における対立は政策論争ですが、消費税に賛成か反対かで対立しているのではありません。消費税は採用せざるを得ない税であることは、みんな了解をしている。それを2014年4月に上げること、それも景気が後退局面であっても上げるという財務省に賛成する人と、景気が上向くことを前提に入れ、本当に上向くならばそこで消費税を上げたとしてもその後の日本経済の打撃はそんなに大きくないので、仕方が無いという人。そこで対立している。

 或いは、今、社会保障との一体改革ということを細川律夫さんが会長になってまとめようとしていますが、社会保障の改革のメニューを政府が決めていないのです。政府の言い分によりますと、あと3週間ぐらいで決まると。だったら、それが出てきてから決めたらどうだという議論をしているわけですが、増税派はとにかく3月末までには、附則104条に書いてあるから決めなければいけない、と言っている。

 所得税法の附則104条というのは政権交代の前に自民党時代に決められたことです。しかも法律の本則ではなく附則に書かれていることを、我々がそれによって手を縛られる必要は無いというのが私達の主張で、決めるのを延ばして十分に検討して、その社会保障が本当に一体改革になっているのならば仕方が無い。

 要するに国民の皆さんに負担だけを求めるのでなくて、「給付の部分についてはこれがあります。でもそれを実現するためにこういうご負担が必要です」と、セットになって提言するならば仕方が無い。そういう一体改革をしますというのが民主党の公約ですから。しかしその給付の部分は決めてない。決めてないけど税だけ先に上げるというのは、やはりおかしいのではないか。とにかく附則に書いてあるから、総理が予算委員会で言ったからの一点張りに対して、私達はそうでは無いのではないかと言っているのです。

 民主党は1998年に結成されて14年間、旧民主党はさらに2年前の96年に結成されていましたので16年の歴史がある。その中で同志と思ってやってきた人達が、今、顔を真っ赤にして、血道を上げるようにして、国民の皆さんに負担を強いる増税をなんとか実現しようという必死になってる姿を見て、本当に悲しい思いがします。「国民の生活が第一。」ということを考えるならば、国民の生活に先ず立脚すべきです。ところが国民を見るのではなくて財務省を見るようなやり方は残念です。私達が同志だと思って埼玉でも他の県でも一緒に十何年間戦ってきた民主党の議員達が、増税、増税、増税という。なぜそんなに言うのか全く理解しがたいと思っております。

 いずれにしても今、民主党政権は大変な状況にあります。ありますけれども、民主党を自分から辞めようと思っている人達は誰一人もいないのでありまして、この抜き差しならない局面にはさしかかっているんですけど、なんとか英知を結集して、乗り越えて、もう一回新しい民主党として、国民の皆さんのご支持を新たにできるチャンスがあれば良いなと、期待していると申し上げて、私のご挨拶にさせて頂きたいと思います。

 

2.消費税増税に反対

(2012年4月1日)

 新聞・テレビで報道されましたように、野田内閣は3月30日午前、消費税増税法案を閣議決定いたしました。私は3月14日から28日まで、約50時間にわたった党内の全会議に出席し、

1.デフレ下の増税は容認できない。
2.逆進性対策が不十分。
3.社会保障との一体改革になっていない。
4.定数削減・更なる行政改革など増税の前にやることがある。

などの理由で、現時点での閣議決定=法案提出に反対の意見を表明していましたが、28日未明、唐突に議論が打ち切られ、一任の名のもとに強引に決定されてしまいました。

 私は政策調査会の副会長をしていますから、同日15時からの「政調役員会」でも再び反対の意見を述べました。しかし、決定は変わりませんでした。

 上記の4つの理由がある「今の時期の増税」は重大なマニフェスト違反です。政調役員として、今後も増税のための政策活動の責任者となることは、議員活動の原点にかかわります。

 したがって、同じ思いの議員たちと行動を共にし、30日19時、前原政調会長あて役職の辞表を提出いたしました。国土交通部門会議の座長としての役割を全う出来ないことへの思いは多々ありますが、やむを得ぬ決断をいたしました。

 やはり、国民の生活が第一。

 日本経済は1990年代から長いデフレが続いています。その脱却のための政策が何より優先されるべきなのに有効な手を打てなかったのが自民党政権で、その失政の結果の税収減で政権交代直後の民主党内閣は苦しみました。

 去年3月の東日本大震災からの復旧復興のために、復興債の償還を目的とした復興税が課せられます(法人税・所得税の増税)。それに加えて消費税増税とは何をか言わんや、なのです。もちろん将来の、経済好転後の税率アップを否定するものではありませんが、庶民の家計を直撃する形の増税には勇気をもって反対しなくてはなりません。

 私は役職を辞しますが、民主党を離党するわけではありません。むしろ民主党の原点に戻り、「国民の生活が第一。」の政策に回帰することを主張しているのです。マニフェストでの約束を出来るだけ守り、自民党から民主党への「政権交代。」で目ざしたものを、もう一度、真摯に追求する活動をして参ります。

Twitter

消費税増税に反対(2012年4月1日)

 新聞・テレビで報道されましたように、野田内閣は3月30日午前、消費税増税法案を閣議決定いたしました。私は3月14日から28日まで、約50時間にわたった党内の全会議に出席し、

1.デフレ下の増税は容認できない。
2.逆進性対策が不十分。
3.社会保障との一体改革になっていない。
4.定数削減・更なる行政改革など増税の前にやることがある。

などの理由で、現時点での閣議決定=法案提出に反対の意見を表明していましたが、28日未明、唐突に議論が打ち切られ、一任の名のもとに強引に決定されてしまいました。

 私は政策調査会の副会長をしていますから、同日15時からの「政調役員会」でも再び反対の意見を述べました。しかし、決定は変わりませんでした。

 上記の4つの理由がある「今の時期の増税」は重大なマニフェスト違反です。政調役員として、今後も増税のための政策活動の責任者となることは、議員活動の原点にかかわります。

 したがって、同じ思いの議員たちと行動を共にし、30日19時、前原政調会長あて役職の辞表を提出いたしました。国土交通部門会議の座長としての役割を全う出来ないことへの思いは多々ありますが、やむを得ぬ決断をいたしました。

 やはり、国民の生活が第一。

 日本経済は1990年代から長いデフレが続いています。その脱却のための政策が何より優先されるべきなのに有効な手を打てなかったのが自民党政権で、その失政の結果の税収減で政権交代直後の民主党内閣は苦しみました。

 去年3月の東日本大震災からの復旧復興のために、復興債の償還を目的とした復興税が課せられます(法人税・所得税の増税)。それに加えて消費税増税とは何をか言わんや、なのです。もちろん将来の、経済好転後の税率アップを否定するものではありませんが、庶民の家計を直撃する形の増税には勇気をもって反対しなくてはなりません。

 私は役職を辞しますが、民主党を離党するわけではありません。むしろ民主党の原点に戻り、「国民の生活が第一。」の政策に回帰することを主張しているのです。マニフェストでの約束を出来るだけ守り、自民党から民主党への「政権交代。」で目ざしたものを、もう一度、真摯に追求する活動をして参ります。

▲ページトップに戻る