10区の未来は森林都市(第78回2009年6月8日)

第74回(2009年4月6日)でご紹介した「森林都市構想」は大好評でした。「自然環境を守りつつ都市生活の便利さを追求する」のが基本ですから、関越と圏央道、東上線と越生線、JR八高線などの交通結節点にありながら山と緑と水が残されている、比企・入間地域の特性をいかした構想です。

以下に5つの提案を記し、2)3)4)については詳細を説明しています。

1)次世代路面電車(LRT)で熊谷・森林公園駅を結び、さらには東松山駅を経由して鴻巣まで延伸します。吉見と本川越を結ぶ川島線も続くでしょう。LRTは、すでに完成している道路に管理者(主に県)の同意を得て敷設しますから、一般の鉄道に比べて驚くほど低予算で建設可能です。LRTの成功例は富山ライトレールが知られていますが、全線を新たに敷設するのは日本初の試みとなり、路線自体が観光資源にもなりえます(第74回で解説しています)。

2)高坂サービスエリアのインター化で、鳩山・高坂・にっさいニュータウンの利便は飛躍的に向上します。これはETC専用出入口ならば全額国費で試行できますし、高速道路の無料化を前提にすれば、嵐山パーキングエリアはじめもっと多くのインター開設が可能になります。

3)川越三駅を一体化し、東上線と西武新宿線を乗り入れ可能にします。現状でも本川越駅と川越市駅の南端を結べば200mなのに、乗換客は750mも歩かされています。慣らされ、諦めてしまっては理不尽は何も解決しません。

4)八高線に新駅を設置するとともに輸送力を高度化します。竹沢、小川町、明覚に加えて五明または日影に駅が必要です。わが国は鉄道王国でしたが、高度成長期に自動車中心に政策転換してしまいました。しかし、エコ意識が高まり高齢化も進む中、ふたたび軌道交通への移行(モーダルシフト)が見直されているのです。

いずれも既存の公共インフラ(道路・鉄道・駅)を最大限に利用することで、なるべく環境を破壊せず、工事も簡略化して予算を効率的に使う考え方です。しかし、何といっても「森林都市構想」を象徴する最も簡単な方法は、5)「東武東上線」の「森林都市線」への改称です。沿線イメージを一言で表現するこの変更によって、地域活性化の経済効果は計り知れないものがあります。

 

◆ 高坂・奈良梨にインター開設 ◆

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インターチェンジを作るのは、通常、数百億円の投資です。用地買収、本線からの分岐、一般道からの取付道路建設などがありますから、いくら周辺自治体・住民が望んでも容易に実現しません。しかし、サービスエリアやパーキングエリアをインター化するのならば、すべてが既にクリアされています。一般道と本線はSA・PAの搬入口の柵を開けるだけでつながっています。必要経費は案内標識の取付・取替ぐらいです。

民主党政権は高速道路を無料化しますから、高速と一般道の利用が一体化します。高坂ICから鶴ヶ島ICまで関越を利用すれば、渋滞がちの高坂橋・坂戸陸橋のバイパスになるのです。現在の嵐山PAは小川町の奈良梨交差点が進入経路になりますが、開設後は小川ICとし、現在の嵐山・小川ICは本来の嵐山ICに名称整理すべきでしょう。

 

◆ 川越三駅の一体化とLRT川島線 ◆

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川越は埼玉10区ではありませんが、川越市駅と本川越駅の乗換えが不便なことには怒りを感じているはずです。両駅の改札口を付け替えるだけでも距離は3分の1以下になるのに、一向に改善しようとしません。さらに、路線の相互乗入れは各会社間で進んでいますから、市駅からそのまま西武新宿線に乗り入れできるようにするのが当然です。都市鉄道等利便増進事業という国の制度もあります。鉄道会社は沿線住民に対する社会的責任を認識して早急に実施すべきです。

両駅と川越駅とは動く歩道で結び、一体化することでJR川越線と西武新宿線の乗換えが容易になります。また川島を経て吉見へ向かうLRTは本川越始発が自然ですが、街づくり上の判断により川越市駅から北環状線を使うルートもありえます。

 

◆ 八高線の輸送力高度化と玉川新駅 ◆

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JR八高線は八王子と高崎を結ぶローカル路線です。八王子以南は横浜線となりますが、小川町・明覚間に設置する新駅から高崎は50キロ、横浜までは90キロしかありません。スピードアップと増発で幹線化することにより、沿線の利便は飛躍的に向上します。

東京の石原都知事は、米軍横田基地の民間共用化を提唱しています。すでに管制空域が設定されていて、3500メートル級滑走路のある横田基地は理想的な首都圏第三空港です。これが実現すれば、東福生駅は搭乗口まで徒歩圏にある空の玄関となります。立川まで10分(新宿まで40分)の拝島駅も、新しいターミナルになるでしょう。

玉川新駅から東福生駅まで30分で着けば、1時間以内のテイクオフも夢ではありません。

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