森林都市構想に賛同を!(第74回2009年4月6日)

私たちが住む比企・入間は東京に近く、関越と圏央道、東上線と越生線、八高線などの交通結節点にありながら、山と緑と水が残されている素晴らしい地域です。この我がまちを、自然環境を守りつつ都市生活の便利さを実感できる「森林都市」と呼べるように、様々な構想が浮かびます。

1)次世代路面電車(LRT)で熊谷・森林公園駅を結び、第2期には東松山駅を経由して鴻巣まで延伸します。吉見と本川越を結ぶ案も続くでしょう。LRTは、すでに完成している道路に管理者(国と県)の同意を得て敷設しますから、一般の鉄道に比べて驚くほど低予算で可能です。

2)高坂サービスエリアのインター化で、鳩山・高坂・にっさいニュータウンの利便は飛躍的に向上します。これはETC専用出入口ならば全額国費で試行できますし、民主党政権になれば高速道路の無料化で嵐山パーキングエリアはじめもっと多くのインター開設が可能になります。

3)都市鉄道等利便増進事業として東上線の川越市駅で西武新宿線と乗り入れ可能にし、その前段階には本川越駅と市駅の南端に連絡口を設ける、などです。

このうち2)は、2003年総選挙の際にも掲げ、当選して実現へ努力しましたが、郵政解散まで1年9ヵ月では短かすぎました。1)と3)は、国土交通委員として関わった制度や予算を利用して事業化を構想し、2005年総選挙で訴えましたが、議席を失ってしまいました。いずれも既存の公共インフラ(道路・鉄道)を最大限に利用することで、なるべく環境を破壊せず、工事も簡略化して、予算を効率的に使う考え方で導入するものです。

 

◆ 東上線は森林都市線に改称する

同様の発想で2009年の提案は、4)八高線の利便増進と新駅設置です。輸送力を高度化するとともに竹沢、小川町、明覚に加えて五明または日影に駅を新設すべきです。わが国は鉄道王国でしたが、1960年代後半からの高度成長期に自動車中心に政策転換してしまいました。しかし、エコ意識が高まり高齢化も進む中、ふたたび鉄道(軌道交通)への移行(モーダルシフト)が見直されているのです。八高線沿線には米軍横田基地があり、石原慎太郎東京都知事が提唱している民間共用化が実現すれば、東福生駅が「空の玄関口」になります。

09_lrt_img.jpg

これら「森林都市構想」を象徴させる最も簡単な方法は「東武東上線」を「森林都市線」に改称することです。沿線イメージを一言で表現するこの変更によって、地域活性化の経済効果は計り知れないものがあります。

 

◆ 新都市交通システムとLRT

LRTとはLight Rail Transitの略です。新都市交通システムにはモノレール、CVS(ゆりかもめ型)、ガイドウェイバスなど種々ありますが、LRTは路面電車を昔のチンチン電車のイメージから一新し、低床化・高スピード化・連接化とデザインの近代化で定義され、次世代路面電車とも呼ばれます。

地下鉄やモノレールなどと比べて建設費が格段に安く、通常の軌道と比べても用地取得の点で有利です。しかも最小曲線半径が10メートル強なので、市街地への乗り入れも容易です。郊外部分を既存の広幅員道路に軌道を敷設する形で建設できれば、1キロメートルあたり10億円程度で済む上に、環境負荷が少ない利点があります。人の移動に伴う二酸化炭素(CO2)排出量は営業用乗合バスの4分の1、自家用自動車の7分の1、営業用自動車の14分の1というデータは、LRTがまさに「森林都市構想」を推進するに最適の交通システムであることを物語っています。

LRTの成功事例としては、富山市の富山ライトレールが知られています。JR富山港線の大部分を利用し、富山駅で本線との乗り換えを可能にする新軌道を敷設した上でLRT化したものです。私たち比企・入間森林都市のLRTも、熊谷駅と森林公園駅で幹線と接続させることが必要ですが、沿線に大学、役場、ショッピングモールなど多くの利用客が見込まれる施設が多いのも有利です。

私は現職代議士の時代、LRT推進議員連盟の幹事でした。研究者や国土交通省の担当者、各地の街づくり専門家などと協議し研究を重ねた結果、熊谷・森林公園駅間の約13キロメートル、東松山駅を経由して鴻巣の運転免許センターまで約17キロメートル、合計30キロメートルについて事業化に十分な適性があると確信したものです。

 

◆ 無架線軽量型・案内軌条方式がベスト?

計画を具体化する際の方式については、日進月歩で技術革新が達成されていますから、慎重に検討する必要があります。地球環境を考えれば、動力は電気が望ましいのですが、給電を架線でおこなうとすると、その設備を全線に張るためコスト高をきたします。リチウムイオン電池を用いて駅間をバッテリー走行し、停車中に必要な電気を充電して無架線化を実現する方式が実用段階を迎えていますし、2本軌道でなく車輌の真下中央に1本の案内軌条を敷設し、車輪はゴムタイヤとする方式も開発されています。この方式は騒音が少なく、登坂能力、制動能力にすぐれているとされています。ただし2本軌道の場合は、レール部分以外を緑化できる利点もあるので、いずれにしても具体化段階で最良のシステムを選べばよいのです。

 

LRT_rosenzu.jpg

▲ページトップに戻る