17.2005年8月5日 国土交通常任委員会「アスベスト問題について」

(衆議院第18委員室 11時5分〜11時15分)

●橘康太郎委員長 松崎哲久君。

●松崎哲久委員 民主党の松崎哲久でございます。
民主党の本日の質問、最後のバッターでございます。そして、本国会恐らく最後の質問になるのではないかなと思いますし、また、本任期の最後になるかもわかりませんということで、情感を込めた前置きを申し上げようと思っておりましたが、時間がございませんので割愛をいたします。
最初に、通告では大臣に、私はアスベスト問題、石綿の問題を触れさせていただきますが、どういう基本認識をお持ちかということを御質問させていただこうと思っておりましたが、先ほど寺田委員の質問に対して、竹歳総合政策局長の方から御答弁がありましたので、大臣には最後に、といいましてもあと5分後なんですが、御質問させていただきたいと思います。
その際、竹歳局長から、既存建築物の解体についていろいろお話ございましたが、実は、国土交通省がかかわる問題としては、天井やはりなどの吹きつけアスベストの除去、封じ込め、囲い込みという問題も同じく重要だというふうに私は勉強させていただいております。また、一部の輸送機関、先ほど車両のことがありましたけれども、電車だとか船舶だとかについてもアスベストは使われているという部分がございます。この問題もあるというふうに認識をしております。
それで、何せ時間がないものですから、解体工事、既存建築物の解体の際にアスベストを飛散させないということが、これから被害を発生させないために非常に大きな問題だと思いますが、この既存建築物の解体工事というのは年間にしてどのぐらいあるものなのかということについて、その数字だけ簡単に教えていただきたいと思います。

 

●竹歳誠政府参考人(国土交通省総合政策局長) 建設リサイクル法に基づく届け出というのがございます。これは、コンクリートや木材などの建設資材を用いた建築物で、床面積の合計が80平米以上のものが義務づけになっております。
数字だけ申し上げますと、平成15年度で17万5755件、平成16年度で18万7621件でございます。

●松崎委員 ありがとうございました。
そうすると、これだけ、年間に20万近い解体工事が行われる。そのすべてにもちろんアスベストが使われているとは限らないわけですが、解体する建築物にアスベストが使用されているかどうか、飛散性のもの、非飛散性のものがあるわけですが、それについては解体をするときにどうやって把握しているのか、あるいは把握されているのかについて伺いたいと思います。

●竹歳政府参考人 解体する建築物におきましてアスベストが使われているかどうか、これ

労働安全衛生法に基づき定められました石綿障害予防規則第三条の規定によりまして、解体工事を施工する事業者が事前調査をすることとなっております。まず目視、目で見るとか、それから設計図書等による調査でございますが、それでわからないときには、分析による調査を行った上でその結果を記録することが義務づけられております。

●松崎委員 アスベストがあった場合に飛散しないように解体するというのは、ただ普通にがちゃっと解体するよりはもちろん当然慎重にやるわけですからコストもかかるということなんですが、そのコストをだれが負担するかという問題ですね。当然、請け負っているわけですから、その施主に負担、発注した発注者に追加負担を求められるならいいわけですけれども、そうでないとするならば、結局は解体業者がしょい込むことになる。ここにまた大きな問題があると思うんですよね。
そうすると、解体業者というのは大体どのぐらい数があるのかということについて教えていただければと思います。

●竹歳政府参考人 建設リサイクル法第十七条に基づき解体工事業登録されている業者数は、平成17年3月31日現在で7587社です。
このほか、土木工事業、建築工事業、とび・土工工事業、重複入れて52万社いるわけですけれども、この建設業の許可を持っている建設業者も解体工事ができるということになっております。

●松崎委員 大手の場合ですとそういうコストを吸収できるかもわかりませんが、特に建設リサイクル法に基づく解体工事業登録業者7587については500万以下の契約についての業者の数だと思うんです。
そうしますと、零細業者だというふうに考えますと、この解体業者が本当にしっかりとアスベストの処理法を理解して、またアスベストの処理法に基づいた解体工事をしてくれるかどうかという不安が今度は市民の側からあるわけですが、この解体の業者に対してどういう規制や指導をしているのかということを伺わせていただきたいと思います。

●竹歳政府参考人 建築物の解体工事を行うに当たってのアスベストの取り扱いについては、労働安全衛生法や大気汚染防止法などの法令による規制がございます。
国土交通省では、これまでも、これらの法令の遵守によるアスベストの適切な取り扱いについて、建設業者団体を通じて指導を行ってきております。例えば中越地震のときにも、解体の問題が起きるということで、この点について特に通知も出しているところでございます。
また、アスベストに関する規制をわかりやすくまとめたマニュアルもございまして、今後、こうしたマニュアルの普及を図っていくことが大事だと思っております。

●松崎委員 もう時間がなくなりましたので、最後の質問を大臣にさせていただきたいんですが、今駆け足で行きましたが、駆け足ではいけないような大変重要な問題だと思います。国民の健康被害にかかわる問題ですから大変重要な問題で、また機会があればやらせていただきたいと思います。
私も、民主党のアスベスト問題プロジェクトチームの副座長ということをやらせていただいておりますので、この問題、今後ともかかわってまいりたいと思いますが、ともかく、小泉内閣が掲げる構造改革というのは、ともすると弱い者を切り捨ててしまう。規制を緩和し、民間でできるものは民間にということは、考え方あるいは言葉はいいんですが、結局は弱い者を切り捨てて強い者をますます強くしていくという結果をもたらしてしまうのではないか、こういう懸念を持っておるわけでございます。
もちろん、私は、経済の活力ということを考えて、競争ということは大切だと思いますけれども、それは節度ある競争でなくてはならないわけですから、民でできるものは民に任せ切るのではなくて、必要な規制はやはり官がしっかりとやっていかなければいけないと思っております。
解体工事等は、適切なやり方で処理されればそれほど危険は広がらないということだと思っております。また、吹きつけアスベストの除去、封じ込め、囲い込み等についても、適切な処理をされればそれほど危険は広がらない。ですから、いたずらに不安をあおることはいけないと思いますけれども、一方で、適切な処理を弱い立場の零細な解体業者がやってくれるか、どうしたらやらせられるのか、やってもらえるのかということについて、国土交通省の大きな責任があるのではないかというふうに思うんです。また、大臣の御出身の公明党は庶民の味方のはずでございますから、庶民である零細な解体業者が、コストがかかるから隠して、潜りでやってしまうというようなことがないように、場合によれば必要な助成だとかコストを発注者に転嫁できるとか、いろいろな方法が考えられると思うんです。
今の段階で、まあもちろん、十分な御対策、省内で御議論がまだできていないかもわかりませんが、少なくとも基本方針といいますか考え方について、大臣の御所見を最後に賜りたいと思います。

●北側一雄国務大臣(国土交通大臣) このアスベストの問題は、極めて深刻な問題だと私も認識をしております。
大きなポイントとしては二つあって、まず実態がどうなっているのか、これまでアスベストが使われたものがどの程度あるのか、どこであるのか、その実態を徹底して調査することが大事であると思っております。
国土交通省の所管におきましても、建築物だけではなくて、船舶とか鉄道とかそういうものもございます。そうしたものにつきましても、その実態調査をしっかりとさせていただきたいというふうに今思っているところでございます。
もう一つは、今委員のおっしゃった、アスベストが使われた建物の解体はこれから本格的に始まってまいります。おっしゃっているとおり、この解体に当たって、アスベストを浴びないようにすることが極めて大事でございまして、そこの周知徹底を改めて今させていただいているところでございます。
それとともに、私も先般その現場に行かせていただきました。今話題になっております日本郵政公社の大手町の本社といいますか、そこは今解体を、たしかもう解体に入っていると思います。アスベストが吹きつけられているお部屋に行かせていただきまして、そこをいかに解体していくかというのを現場を見させていただきました。
いや、もう本当に大変な作業であるなということは、私も実感いたしました。作業員の方々は、1日にたしか3回だったでしょうか、防護服を着がえるんです。それはもう、取るとこれを浴びますから、それは使えないわけですね。ですから、1日に3回ないしは4回は防護服を着がえて、また着がえるところ、そこも3カ所ぐらい間切りがしてありまして、これは本当に、アスベストの吹きつけられた建物の解体というのは非常に大変な作業だな、また、コストがこれは非常にかかるなと。
今委員のおっしゃった問題意識も、私は同様に持たせていただきました。解体業者の方々は零細中小の方が大変多いわけでございまして、きちんと転嫁できればいいんですが、転嫁できない場合にどうなるんだと。
一つは、私は、まず原則的にはこれは施工者、施工業者、またその親請けといいますか、そういうところがきちんとそういう責任をとるのは当然の話だと思うわけでございますが、それとともに、そうしたことが転嫁できないようなことがないように、きっちり指導もしていかないといけないというふうにも思っているところでございます。

●松崎委員 丁寧な御答弁ありがとうございました。これで終わります。
ありがとうございました。

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