民意は自民にNO!―山口2区衆院補選(第60回2008年4月28日)

4月27日の衆議院山口2区の補欠選挙で、民主党の平岡秀夫氏は、自民党公認(公明党推薦)で国土交通省出身の山本繁太郎氏を116,348票vs. 94,404票の大差で破り、四選を果たしました。通常、補選は投票率が低く、組織票の強みが発揮できる自民候補が有利とされていますが、今回は69.00%でした。郵政選挙の72.45%には及ばなかったものの、並の総選挙以上の投票率を記録したのは、この選挙の結果が持つ意味を、有権者が正確に理解して行動したからに他なりません。

争点はガソリンで始まりましたが、選挙の告示(15日)と後期高齢者医療制度の保険料天引きが開始される日とが重なったため、いきおい、この「お年寄りいじめ」の悪法がクローズアップされる結果となりました。20日に山口2区を遊説した福田首相が、

 

お年寄りの医療はお金がかかる。だけど若い人たちもせっせと支えよう。お年寄りの方々は幸せですよ、それは。だけど少しぐらい負担してくれてもいいじゃないの……

 

と新制度に触れると、「会場は静まりかえった」と毎日新聞は報じています。幸せの押し売り、そして切実な負担増を「少しぐらい」という生活実感のなさが、有権者の心理を逆なでしたのでしょう。

日ごろ自民党を支持している読売新聞の社説も、「医療など国民に身近な分野で“お役所仕事”を見過ごしていては、(生活重視と主張する)首相の言葉はむなしく響く」と書かざるを得ません。対する朝日新聞も「首相はお年寄りの怒りと不安を理解できているのだろうか」と疑問を呈していますが、これまで、誰かに言われるままに自民党に投票してきた「保守層」にも地殻変動が起きつつあるのです。

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その事情をうかがわせるのが毎日新聞が投票直後の有権者に質問した出口調査です。グラフは、今回の選挙はあらゆる年代で平岡氏が山本氏を上回ったことを示しています。お年寄りの皆さまにも「生活を守るのは民主党」が実感されはじめているのです。

◆ 県議再選挙(旧上福岡市)は共産党 ◆

同日投開票の県議西5区の再選挙は、共産党の山川寿美江氏が僅差で当選しました。民主党としては手痛い結果ですが、山川氏が9期連続で町議・市議を務めていたこと、共産党が早くから後期高齢者医療制度批判を展開していたことが市民に評価されたのでしょう。民主党が反省すべきは当然ですが、国政の野党が得票率で計65.5%を占めた事実は、政府・自民党にとって、より重いはずです。


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