後期高齢者医療制度の廃止を(第59回2008年4月25日)

 4月1日から始まったこの制度は、75歳以上のお年寄りと、65〜74歳でも寝たきりなどの症状をかかえた方、計1300万人が対象になります。現在はご家族の被扶養者で、ご自分では保険料を払われていない方は平均して年額72,000円の負担増。国民健康保険や組合健保などに加入されている方も、新制度への移行により負担が増えます。舛添厚生労働大臣は当初は「7〜8割の人は保険料が安くなる」と言ったものの、新たな公約違反になることを怖れて、「根拠のある数字の裏付けはない」「自分の感じで言っただけ」と訂正しました。従来、市町村が軽減措置を講じていた場合は必ず負担増になりますが、最近の調査で、広域連合単位で減額できることが分かりました。実施しているのは9都道府県のみで、埼玉県は公費投入による財政支援をしていないので年金天引き保険料は72,200円になります。

 

お年寄りの方々に安心どころか不安を増幅させてしまったこの制度の導入を決めたのは2006年6月。政府・自民党は民主党など野党の反対にもかかわらず、強行採決で押し切ったのです。自民党議員たちは今になって、「こんなヒドイ制度だとは知らなかった」と弁解しますが、無責任この上もありません。厚労省の言い分は、75歳以上になると病気も多く医療費が高くなるので、元気な現役世代が負担するのは不公平というものです。一見もっともらしい理屈ですが、大間違いです。

75歳以上の世代は、皆、昔は若く現役世代でした。そして保険料を払い続けていたのです。今、扶養家族になっているお年寄りは、かつては自分が扶養していた子供たちの分も保険料を払いました。今後、あらためて保険料を徴収されなくても、自分が現役のときに払った保険料の果実を、時代を超えて受け取れることこそ、公平なのではないでしょうか。後期高齢者医療制度の最大の問題は、厚労省そして自民党政府の哲学が根本的に誤っていることなのです。民主党は2月末に、この制度の廃止を求める法案を提出しました。

 

◆ 民主党の「廃止法案」のポイント ◆

  • 70〜74歳の医療費自己負担引き上げの廃止
  • 75歳以上の被扶養者への保険料徴収の廃止
  • 年金からの保険料の「天引き」中止

「国民の生活が第一」の逆をいく後期高齢者医療制度は、民主党など野党の反対を押し切って、自民党が強行採決で導入したものです。

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