「普天間」を猛省します(2010年5月29日)

5月28日、鳩山首相は沖縄・宜野湾市の普天間飛行場の移設先を「名護市辺野古周辺」とする政府方針を閣議決定しました。これに先立ち、署名を拒んだ消費者担当相の福島みずほ社民党党首を罷免。鳩山内閣は発足以来、最大の危機を迎えました。

昨年8月の「政権交代選挙」を前に、沖縄を訪れた鳩山代表は「できれば国外、最低でも県外」と明言しました。すでに完成していた民主党のマニフェストには記載されていませんでしたが、「代表の言ったことは党の公約と同じ」(小沢幹事長)ですから、言い訳は出来ません。

政権担当以来8ヵ月、鳩山首相が「辺野古以外」を模索してきたのは事実です。しかし、政府の責任ある立場の政治家たちが、力を合わせて鳩山首相の思いを実現しようと職責を全うしていたかについては、率直にいって疑問があります。私自身は、この分野の担当でも専門でもありませんでしたが、数多く開かれた沖縄基地問題の検討会に参加し、鳩山首相の側近として「密使」を務めた同僚議員に話も聞き、進捗状況に一喜一憂、というより次第に憂慮を深めていました。

したがって、鳩山首相の「腹案」が徳之島だとは早くから知っていましたが、首相自身が3月31日に「腹案がある」と答弁した後は、私の知らない別の腹案があって欲しいと祈るような気持ちでした。それも空しく、5月4日の沖縄訪問以降は、過去のそれぞれの時点で別の選択をしていれば、と思わざるを得ませんでした。

失敗を乗り越えて…、改革続行

普天間問題は政権交代以来、最大の失敗です。しかし、これで政権交代そのものの意義が薄れるものではありません。自民党およびその前身による政権が60年以上も続いて、政・官・業の癒着の構造にからめとられてしまった日本の政治。その淀みと澱(おり)を除去する大仕事は、まだ始まったばかりです。少子化は子育てや教育への投資を怠ってきた旧政権の失政の結果です。日本はもはや教育先進国ではありません。92年まで1位だった競争力も27位まで落ちています。商店街の不振もそうです。年金制度への信頼も損なわれました。受けられる医療にも所得と地域で違いがあります。農業は衰退し、食料自給率は先進国最低の40%です。格差が開き、世代で固定化し、天下り官僚だけに安心・安全な老後が保障されているのです。

自民党に政権が戻って、「事業仕分け」が継続すると思われますか。小党分立の多党化時代に逆戻りして、改革が続行できるとお考えですか。鳩山内閣は未熟ゆえに普天間で失敗しました。その他の幾つかの政策課題も、迷走しているものがあります。しかし、この失敗と迷走で「民主党政権」が見限られることを、一番喜んでいるのは旧体質の政治を復活させたい人たちなのです。

私たちは失敗を猛省します。だからこそ心を引き締めて、安定感のある強力な政権基盤を再構築して、改革を続行いたします。

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