郵政見直しが実現――郵政民営化法改正(第89回2012年5月1日)

 4月27日、参議院本会議で郵政民営化法改正案が可決成立しました。私たち与党の衆議院議員は、4月12日の本会議でゆきすぎた民営化を見直す改正案に賛成投票していましたし、明治維新以来140年かけて全国に張りめぐらされてきた郵便局ネットワークの解体につながりかねない、小泉内閣による誤った民営化を是正することは当然と考えます。まずは慶賀に値する改革と申せましょう。

 郵政民営化の見直しは2009年の政権交代選挙の成果の一つといえますが、地域の皆さまの中には「民営化=善」という誤解を未だに信じておられる方も皆無ではないでしょう。しかし、小泉民営化がアメリカ政府の指示(年次改革要望書)に基づいた経緯の当否は別にしても、現在の郵政事業は、持株会社の日本郵政の下に、郵便事業会社、郵便局会社、郵便貯金銀行、郵便保険会社を置く5社体制であって、細かすぎる分社化による弊害も多く、国民の利便性の低下だけでなく貯金・保険事業の地域格差や取扱高の減少も起きてしまっています。

 民主党は「郵政改革法案」で日本郵政と郵便事業、郵便局を統合し、その下に「ゆうちょ銀行」と「かんぽ生命」を置く「3社化」を提案してきましたが、菅首相の唐突な消費増税発言で参議院の過半数を失ったために実現できませんでした。そこで公明党が提案してきた、郵便事業と局会社の合併を柱とする「4社化」で合意、さらに郵便・貯金・保険の郵政三事業の一体的提供を義務づけるなど「民営化の負の部分の改善」を確保することで妥協いたしました。

 「子ども手当」は「児童手当」として存続

 マニフェストの重要項目だった「子ども手当」も、与野党ねじれ状況になって翻弄され続けた政策でした。政権交代の翌年は公約どおり「中学卒業まで1万3千円」が実現したのに、昨年は月額1万円に減額(3歳未満や第3子以降は1万5千円)されてしまいました。

 今年(2012年度)は、支給額については昨年と同じですが、所得制限を超える世帯に対しては5千円に減額すること、名称を「児童手当」に戻すことが変更になりました。「子ども」が与党の、「児童」が野党の主張する用語になってしまったのは残念ですが、時代が進んで振り返れば、本質とは無関係な対立だったと評されるに違いありません。

 それでも、この議論を経て、子育てを社会全体で支援することへの合意が形成されたのは大きな進歩といえるでしょう。現在の日本社会が直面する「少子化」という難題を、私たちは克服する必要があります。少子化は将来的に働く世代の減少を招き、年金問題を直撃するからです。だからこそ与野党を超えた、社会全体で取り組む課題にしなければなりません。その一歩を、この修正協議で踏み出せたのなら幸いです。

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