なぜ今、新党か――政権交代、やり直し(2012年8月17日)

 3年前の夏、「政権交代選挙」を一緒に戦っていただいた皆様だからこそ、申し上げなくてはなりません。民主党は国民の期待を集めて所期の目的を達しました。50年以上も続いた自民党に替わって、新しい政権をスタートさせたのです。しかし、残念ながら民主党政権は国民から寄せられた熱い思いに応えることが出来ませんでした。

 民主党政権の失敗の原因については、様々な議論が始まっています。政府の要職についた政治家たちの未熟さと力量不足。政治主導の真意を取り違えて官僚の協力を得られなかったこと。その失敗を反面教師として、過度に官僚依存に走る最高指導者が選ばれてしまったこと。それらの結果、民主党政権は政権交代前の理想を失い、官僚主導の政策決定に安住し、支持層の信頼を裏切り続けることになってしまいました。

 党内の不一致、そして分裂の直接の契機は「消費税増税」の可否に関わる党内の議論でした。これ自体は政策論争であり、私は「プレス民主」埼玉10区版でも折にふれ説明して参りました。とはいえ、2010年参院選の直前、菅前首相が唐突に提起し敗北を喫して以来、消費税増税をはじめマニフェスト軽視の姿勢を容認するか否かが、不協和音の底流に存在したことは否めません。

 「原発ゼロ」へ!は達成可能

 マニフェストを軽視することは、政権交代に対して負託された民意を蔑(ないがし)ろにすることに外なりません。それでは民主党政権の正統性すら損なうことになります。1996年の民主党結党の際の標語は「市民が主役」でした。98年の四党合併以降の数年、新自由主義的傾向を強めた時代もありましたが、より徹底した新自由主義を追求した小泉・竹中路線に大敗北した後、2006年に就任した小沢一郎代表によって「国民の生活が第一」を党の基本理念に据えることになったのです。その原点を捨て去ってもよいのか。

 国民の思いを顧みないから、消費者や中小事業者に重税を課すことをいとわない。国民の声を聞かないから、原発に対する不安を無視する。国民の願いを軽視するから、地域への愛着がわからない。そういう政治家たちが幅をきかせている民主党から、私は離れざるを得ないのです。

 消費税増税法は8月10日に成立してしまいました。しかし、次の総選挙で凍結または撤回を求める勢力が多数になれば、実施は阻止できます。政府は2030年の原発依存度を15%に誘導しようとしていますが、私たちの検討によれば、天然ガス・コンバインド・サイクル発電および最新式の石炭火力発電の推進によって「10年を目途に原発ゼロ」は達成可能と考えます。

 民主党は2009年の総選挙に臨み、「政権交代。」を標語とし、私も「。」は完了の意味だと説明して運動しました。しかし、完了していないのです。だからといって元には戻せません。「政権交代、やり直し」、それを目ざすのが私たちの新党です。

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